一級建築士事務所 富谷洋介建築設計 一級建築士事務所 富谷洋介建築設計

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2016.10.1 現場進行状況ブログ

プロジェクトレポート 20161001

厚別区の3層住宅の現場は断熱・防水が目途が付き内部へと工事が進んでいます。

いくつかの案の中から外観のカラーが決まっています。

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1階鉄筋コンクリート、2・3階木造のこの建物では1FRC部分に外断熱工法を採用しています。

車庫などのため旧来多い1FRC造の内断熱工法では床スラブや間仕切り壁が外壁につながる部分で熱逃げを防ぎ切れないという問題がありました。それにより2階の床が寒い、光熱費がかさむなどという問題がありました。外断熱工法を採用することによりコンクリートの熱容量(暖かさ・涼しさの熱をため込める力)を断熱の室内側に取り込むことができ、また上記の熱の弱点となる部分も防ぐことができます。

内断熱工法よりコスト高になる場合が多いのでイニシャルコストとのバランスもありますが、今建物ではそのあたりを施主様と当初よりご相談し設計に採用しています。

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木造部の外壁は軸間高性能GW16kg105㎜+付加断熱高性能GW16kg105㎜。

内部では床下地が施工されています。この間に床暖房配管がされ全館床暖房のセントラルヒーティングとなります。

これは二階床なのですが、コンクリート床の場合、直にフローリングなどの仕上げ材を敷くのではなくこのように根太敷きとする事で、木の性質であるバネが出来るため足腰に負担の少ない木造のような柔らかさを持つ床となります。

3階のテラスに面する屈折木製サッシュも不思議な良い感じです。

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ここ最近札幌市内に世界的な建築家である安藤忠雄さんの建築が二つ作られ、拝見してきました。

北菓楼 札幌本館

基本デザイン:安藤忠雄建築研究所/設計施工:竹中工務店

大正15年に建てられた建物を耐震性・機能性の向上を図りながら物販店舗として生まれ変わらせた計画で、古い建物の良さを生かし現代的な空間デザインを施しながら、それらを邪魔せず根本として建物の性能を上げる、とても高度な難易度の高い計画だったと思います。

過去の建物は図面も施工中の資料もなく、この地震大国では残すことが難しい場合が多い中、良き遺産を残すという志と日本の高度な技術が相まって形となった素晴らしい計画と思います。

美味しいスイーツを食べに是非。

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頭大仏(真駒内滝野霊園内)

設計:安藤忠雄建築研究所

既存の大仏の価値を高めるランドスケープのデザインで、自然光の落ちる洞穴に巨大な大仏様が鎮座しています。

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