双奏の家

都市部の閑静な住宅地に建つこの住まいは、外部からの視線を抑えつつ、やわらかな光を取り込むことを意図して設計されました。

生活のメイン空間のLDKは2階に配置し、ハイサイドからの採光により日中もカーテンを閉めることなく穏やかな明るさが室内に届きます。

外観は、垂直と水平の構成を基調とした端正な佇まいとし、開口部の設け方に工夫を重ね、街に対しては控えめに、内に向かっては開かれた住まいとなっています。

2階には造作のキッチンを中心としたゆとりある空間を設け、日々の食と暮らしを豊かに、丁寧に楽しむ場としています。

1階には、車を愉しむ趣味を支えるガレージを。木毛セメント板による内装は、使い方に応じて自在に手を加えることができ、作業や手入れの時間そのものが暮らしの一部として織り込まれています。

また、本計画では断熱性能等級6を確保し、ZEH Orientedの認定を取得。見えない部分においても、快適で持続可能な暮らしを支える性能を備えています。

異なる性質をもつ空間──キッチンとガレージが、それぞれの時間を奏でながら共に在る。

その響き合いに、「双奏の家」という名を添えました。