家づくり相談会 レポート
9月に入り札幌も、朝夕が大分少し涼しくなり過ごしやすくなりました。
今年は札幌は例年にない記録的な暑さでしたね。
夏の間昼夜問わずいつも暑い、記憶にない酷暑でした…。
冬が厳しい北国の住民は夏に焦がれ、夏を待ちわび、短い暑い夏を「暑いねぇ」と言いながら楽しんでいるというところもありましたが、今年は流石にそう言っていられない気候でした。
事務所も通風では足りずエアコンを常時つけ、過去のクライアント様からも、エアコン付けたいのですが…というご相談も例年よりありました。
私が設計の仕事を始めたころは、「札幌でエアコンなんて必要ですか?使用するのは年に数日ですよね。」
と、クライアント様と付けるかを悩む時代でしたが、20年のうちに、エアコンも多くの場合必須に近い状況になりました。
寒冷地の住宅は、断熱気密、暖房技術が発達し、冬の生活環境はより快適になってきていますが、これからは温暖化の時代の中、庇による日射の抑制・窓などの開口の方向の検討による室内への日射量の低減・ガラス種による日射遮蔽など、しっかりと夏の暑さの中でも過ごしやすい、快適な住まいを考え設計することが大切であると感じます。
さて、前段が長くなりましたが…9/1・2の二日間、「家づくり相談会」として、自邸である宮の沢の家をご覧いただき、お住まいをお考えの方の家づくりのご相談をお受けしました。
お越しいただいたきありがとうございました。
普段からクライアント様にはお打ち合わせの際のどこかのタイミングで、実例として宮の沢の家を見て頂いたりしているのですが、改めてオープンハウスのように見ていただく機会は少なかったので興味深くご覧いただけたかと思います。
お話を伺う中でも色々とお話しをお伺いしました。
その中でも悩みもそれぞれ多く、現在、建築づくりを取り巻く環境はここ数年で変わってきており、経済的な観点では、札幌近郊では特に土地の値上げ、また全国的な建築費の上昇などネガティブな状況もあります。
しかしながら家族が年齢を重ねる中で「住まい」はどのような形でも必ず必要になります。
そのなかで、設計事務所はクライアント様の願いに寄り添い、コストなどの与条件の中でその時代の中で「誰にでも」、ではなく、その「クライアント様ご家族にとり最良の価値ある」建築をどう造るかという事を共に考える相手としてご相談くださればなと思います。
その最良は必ずしも単世帯の新築だけではなく、中古住宅やマンションを購入してのリフォームやリノベーションかもしれませんし、ご実家の二世帯に建て替え計画があり得るかもしれませんし、改めて住み替えず、現在のお住まいをリフォーム・増築などして経年に耐えるよう検討する手もあるかもしれません。
在宅ワークを基本として都市部から離れた自然の中での暮らしが最良かもしれませんし、逆に都市部での狭小住宅がライフスタイルに合う場合もあります。
建物づくりは、様々な考え方がありますが、ご家族内で検討すると一つの考え方に頭が固まりがちです。
設計事務所と共に考える事で、建築づくりの専門家が同じチームとして最終目的地を見据え、アドバイスを得ながら、共に進める事が可能となります。
悩みの多い時代であるからこそ、ご相談を頂ければと思います。