2024.1.31 ブログ
かまくらの空間
積雪地である札幌、ここのところのドカ雪の除雪に皆さま腰を痛めているかと思います…(笑)
毎年の冬のハードワークをこなす大人を尻目に、子供たちは大量の雪に大はしゃぎです。
子供たちにとり、雪は大量の粘土が降ってきたくらいの感覚ですね。
先日の子供たちとの休日、除雪機で貯めた庭の大きな雪山に「かまくら」を作りたいとの子供たちの希望で剣先スコップを手に雪を掘り進めました。
子供が二人は入れるかまくらを作ってほっとしたのもつかの間、「もっと掘り進めて」とのご指示(笑)簡単に崩れないような構造のイメージはしつつ、縦横に子供が通れる横穴をいくつも作ると、かまくらのような、迷路のような、遊具のような、何とも言えないものが完成。
内部は光がグラデーションし陰影ある洞窟のような場所となりました。
子供たちは待ちきれないと目を輝かせ飽きもせず数日遊び倒してくれています。
以前テレビ局様からの電話取材を受け、「建築家の方の考えるかまくらはどんなものになりますか」との質問にその場ではすぐ言葉が出なかった記憶があるのですが、
美術で言う「塑造」のように普段一般的な建築手法としては、無いところに物(柱、梁、屋根、壁…)を足して加えていくことで空間を作っていきますが、「彫刻」のように、かまくらはすでにある塊を掘り減らしていくことで空間を作っていきますので、使う頭が違うかもしれませんね。
それはより即物的、即興で生まれるもので、楽しい、快適、面白い、やりたい、などの本能的な感覚が表れやすい気がします。
普段のデスクワークで運動不足気味の大人は有難く大汗をかかせて頂き、筋肉痛を抱えながら仕事へと戻ります。