シンガポールへ その2 2017
シンガポールへ その2
先日のブログの続きです。
シンガポールは様々な国などによる植民地時代が長く、現在の国としての歴史はまだ50年数年です。
ですので、都市部の建築物は割と新しいものが多く、時折ある古いものでは統治時代の統治国の建築様式が露わになったものとなります。
まだ歴史の短さによってしまうのか「そこでなくてはならない、その土地の材料だったり、その土地の記憶を継承した」建物はそう多くはないように感じます。
現代建築に関しては豊かな資本力を元に海外の建築家を招聘いる物も多く、目新しく斬新なデザインが多く、特にマリーナベイサンズを中心とした一帯のエリアは多くの近未来的デザインとでもいうような、CGと見まがうばかりのダイナミックで美しい建物群が出来ています。
その中でも近年はエコロジーや低エネルギーに関する技術が盛んに取り入れられ、緑化されたビルや資源の循環をうたう施設が特に新しいものでは多くなっているようです。
↑ビルに付帯する屋根空間
熱帯地方現地特有だなと思ったのは、多くのビルの歩道との間に屋根がかかった雁木通路空間があることです。
年平均気温が30度を超える現地では「日射を遮る」場所として重宝されるのと同時に。ほぼ毎日のように起こるスコールを避ける場所になっていました。
面白いのは、激しい雨は数分~10分程度続くのですが、現地の方々は傘をさすでも慌てるでもなく、さっと雁木空間に入り、立ち止まったり基壇上の階段に腰掛けたりして周りの人と会話しながら、にこやかにゆったりと雨宿りし雨が上がるのを待つのです。
さも「スコール=休憩時間」と決まっているように。
これはきっと現代的な建築が立ち並ぶ以前からある慣習がそのまま残っているのだろうなと、人が建物に親密に依存している優しい空間を感じました。
見学した建築物…写真が多くなりますが箇条書きで。(FB等では写真は表示されませんので、サイトでご覧ください)
ガーデンズ・バイ・ザ・ベイ・コンサヴァトリーズ
ウィルキンソン&アイアー
ガーデンズ・バイ・ザ・ベイ
ウィルキンソン・エア
マリーナベイサンズ
モシェ・サフディ
アートサイエンスミュージアム
モシェ・サフディ
ナショナル・ギャラリー・シンガポール
Studio Milou Architecture
ルイ・ヴィトン・アイランド・メゾン
モシェ・サフディ
エスプラネード・シアターズ・オン・ザ・ベイ
コー・ショウ・チュアン/DPアーキテクト
サウス・ビーチ
フォスター+パートナーズ