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2017.7.28 Photologブログ

Photolog 004 中二階が繋ぐ家 リビングからの見上げ



【Photolog 004 中二階が繋ぐ家 リビングからの見上げ】

中二階が繋ぐ家、リビングから階段方向を見上げた写真です。

階段の途中の1.5階のスタディスペースを設けることで階段がただの通路でなく家族の居場所でもあることになり、1階と2階の連続感が生まれます。階段に沿って作られた書棚は上端をあえて斜めにすることで人の動線を感じさせます。

見上げる視線の通り道であり、光の帯を採り込む役割も果たす吹き抜けは細長く、ダイニング・リビング・スタディーコーナーの上部を渡ります。

アイストップとして目立つこの書棚には、本を多くお持ちの施主様に背デザインの良い本を割合この部分に収納いただくようお願いし、本の背表紙もリビングのインテリアに加わってくることを意図しています。

中二階を生み出した床の下は、天井の低い書斎となり簡易な防音を施しており音楽が趣味のご主人のミニスタジオになっています。

周囲はグレーの仕上げ材で覆い、BOX状に見せることで他の壁との意図するところの違いを表現し、リビングから見える側はテレビや周辺機器をジャストサイズで埋め込めるようにしました。

住宅設計の場合リビングにテレビは多くの場合で必須ですが、空間デザインから考えるとテレビという電化製品がオープンな空間に急にポンと置かれるのは違和感となってしまいがちなのですが、このように壁面に組み込んでしまえればホコリもかかりづらく空間もスッキリとさせることができます。

写真右側の小上がりスペースはロールスクリーンを下げることで簡易な客間とできるようにしてあります。

来客が泊まる「客間」は、年に数度程度親戚が来たり必要な時もあるけれど、部屋として改めて設けると使用頻度の低い勿体ない空間になりがちです。(結局物置や洗濯物干し場になってしまったり…)

ここでは普段はリビングの一角の小上がりとして使えるような配置とすることで、ソファ代わりにベンチの様に腰掛けたり、小さい子供の遊び場になったり結になったり、LDKの広さの一部として違和感なく使えるようにしています。

床材はナラの無垢フローリングに着色し濃いブラウンとし、室内に出てくる木部は床から連続する材料は同様の色合いに、壁に属する木部はほんの少し白く着色してメリハリをつけています。

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