ハルカヤマ藝術要塞 2013 / 飛生芸術祭 2013 / 奔別アートプロジェクト 2013
今年は何度かアートイベントを拝見させて頂きました。
今回ブログで書くのは主に現代アートイベントです。私はアートに造詣がそれほど深いわけではないのですが、屋内の美術館を含めそれらを見るのが好きです。
その中でも特に現代アートは特に事前情報がなくともその場で感じるままを受け取るようにできた作品が多かったりもするので、堅苦しくなく自分の感覚や空間を楽しませて頂いています。
私たち建築家は普段そこに来る人、時間を過ごす人に対し、空間がどのようにその人の心や身体に働きかけるかを繰り返し想像しながら設計する作業を行っています。
それと同じと言っては語弊がありますが、創作という活動にとって、物自体の価値ではなく、「人がそれをどう受け取るか」を基準としたものである、と言うものには本質として繋がる部分があるのかなと少し思っています。
それによって何を感じさせたいかという課題は全く違う方向だったにしろ、働きかける手法だったり、気付きを与えられることも多くあります。
ハルカヤマ藝術要塞 2013
今年初めて見せていただきましたが、整備されない山中にアートが点在し並ぶ姿は美しかったり、言い知れぬ違和感を感じさせたり、とても面白い場所になっています。
春香山と言えば小さいころスキーをしによく家族で訪れたなと思い返します。
リフトで上がった山頂から振り返るとゲレンデの向こうに海を望めた眺めの良いスキー場でした。現在はオーンズスキー場になってますね。
本展の会期は終わりですが、サテライトで本郷新記念札幌彫刻美術館にて関連の展覧会を行っています。
飛生芸術祭 2013
飛生アートコミュニティー主催のイベントで、興味深い活動で数年前から気になっていたのですが、今年は期間中に立ち寄らせていただく事が出来ました。
基本的にはその場所を拠点に活動されている芸術家さんの作品なので、こういったアートは「移動できる」「仮設的」なものが一般には多い中で、自然の中での時間の経過をも含めての作品が多く、風化を作品の一部とした緑になじんだ作品たちが印象的でした。
夜通し集まって楽しむアートキャンプというイベントもあるそうで、いつか参加したいなと思ってます。
奔別アートプロジェクト 2013
こちらは先日訪れたばかりです。
閉鎖された炭鉱施設を開放し、内外にアートを配しています。
とにかくまず特筆すべきなのが建物自体の圧倒的な存在感、場の力。廃墟であり朽ちた建物なので現地での安全確保は自分で、という所なのですが、崩れ落ちた屋根から緑が入り込み、抜け落ちた床から自然光が降り、雨が降るとぽたりぽたりと雨がしたたり落ちる…。
その場に置かれるために、そこを生かすように作られたアート作品がまるで建物の一部かのようにある風景はとても印象強く、感じるものがありました。
訪れたお客さんはアート好きばかりではないらしく、年配の方々は炭鉱で働いていた時代の事をアーティストの方々に懐かしく語っていたり、そこで生まれる交流がまた楽しい時間のようでした。