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2020.7.10 Photologブログ

Photolog 008 Unison ひし形の吹き抜けから落ちる光






この写真は新築注文住宅「Unison」のキッチンからリビング・階段方向を見通したカットです。

このお住まいのプランでは、来客を迎えることが多いライフスタイルで、ダンスルーム・シアタールーム・ミニバーとなる少し広めの趣味室が1階に配される事が必要となっており、LDKをコンパクトにまとめる必要がありました。

そこで「リビングとは何をする所か」改めて考え、このクライアント様ご家族にとっては、広さが必要な行動や団らんは広々とした趣味室でも出来る事から、テレビを見たりD+Kの延長であるべき最低限の用途を満たす場所であればいいのではないかとの方向性が見えてきました。

住宅の広告などを見ると一様に「広々としたリビング」という言葉が躍りますが、本当に広々する必要があるのは、その家族にとってはどこなのか?と考えると「リビング」である必要は必ずしもなかったりもします。

そこで、リビングは(スケルトン階段下や踊り場下のスペースも含めて)床面積で8畳ほどのスペースとし、一つながりのワンルームLDKとすることで面積以上の広さを感じられるよう空間を結びました。

また、ご家族の行動パターンから、リビングに隣接しPCが2台並ぶ必要がありましたが、PC周りというのは大概にコードや機器でゴチャゴチャしがちであることから、近い位置にありながら直接見えないという関係を作るため階段途中の踊り場を伸長したスペースに、手摺壁・階段で少し目隠ししたデスクスペースを設けることとしました。
LDKで生活する人の水平の目線には機器は入って来ず、それでいてデスクに座っている際には振り返るとそれぞれの空間にいる家族とはダイレクトにコミュニケーションが取れます。

このスペースは重なり合う「座ってギリギリ頭がぶつからない高さのデスクスペース」+「キッチンからリビングを見たときにテレビの上部が切れない踊り場の高さ」+「2階のWCLの天井高さによる収納量」を断面的に満たすよう、基礎断熱の床を基礎内まで掘り下げるなどして断面検討を行い絶妙なバランスを検討しました。

平面的に1Fの北の端になるキッチン+ダイニングを自然光溢れる場所とするため、鋭角に食い込んだひし形の吹き抜けを設け、建物に対し斜交させ南面させた縦の連窓からの光を建物奥まで採り込む構成としました。
この吹き抜けはスケルトン階段とも相まって、リビングエリアの天井高さともなり、広さ感を補足してくれています。

使用した建材は、床面・水平面に属する木部をダーク系で着色し、床から上に浮かぶものをホワイト系で着色することで、足元はシックでモダンな雰囲気で固めながら、空間全体としては軽快感ある明るいイメージとしています。










施工 コーユー創建株式会社
写真 酒井 広司(グレイトーンフォトグラフス)










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