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2020.5.7 住まいを考えるブログ

住まいを考える|22|テレワーク・リモートワーク対応の住まいとは


働き方は、この数年で大きく変わりました。
高速なインターネット環境やクラウドサービスの普及により、会社でしかできなかった仕事が、自宅でも問題なく行える時代になっています。
オンライン会議やデータ共有が日常となり、「働く場所」は会社だけではなくなりました。
その結果、住まいは「暮らす場所」であるだけではなく、「働く場所」としての役割も求められるようになっています。
だからこそ、これからの住まいづくりでは、家族の暮らしだけではなく、その人の働き方まで考えて設計することが大切だと私たちは考えています。





テレワークにも、さまざまな働き方があります





「テレワークだから書斎をつくりたい。」
そのようなご相談をいただくことがあります。
もちろん、完全な個室が必要な方もいます。
しかし、テレワークと一言で言っても、その働き方には大きなグラデーションがあります。
毎日のようにオンライン会議を行う方。
図面や資料を広げながら仕事をする方。
ノートパソコン一台あれば十分という方。
仕事の内容によって、必要な空間は大きく異なります。
オンライン会議が中心で音漏れを避けたい場合には、防音性を高めた個室や遮音性の高い建具が必要になることもあります。
一方で、メール対応や資料作成が中心であれば、吹き抜けに面したホールや半個室のワークスペースでも十分に快適な場合があります。
大切なのは、「書斎」という部屋をつくることではありません。
その人の働き方に合った場所を考えることです。





用途を決めすぎないことも大切です





住まいは何十年も使い続ける場所です。
今はテレワーク中心でも、将来は出勤が増えるかもしれません。
子どもが成長すれば学習スペースとして使われるかもしれません。
趣味や読書を楽しむ場所になることもあるでしょう。
用途を一つに決めすぎてしまうと、暮らしが変わったときに使いづらい空間になってしまうことがあります。
だから私たちは、「今だけ」の使い方ではなく、暮らしの変化にも柔軟に対応できる空間づくりを大切にしています。





住まいは、人生の働き方まで設計します





私たちは20歳頃から70歳頃まで、多くの方が40〜50年という長い時間を仕事とともに過ごします。
その間、働き方は何度も変化していきます。
若い頃は仕事中心の生活かもしれません。
結婚や子育てが始まれば、産休や育休、時短勤務など、家庭とのバランスを考えながら働く時期があります。
子どもが成長すれば再び仕事の比重が増えることもあるでしょう。
さらに年齢を重ねれば、経験を生かしながら、自分らしいペースで仕事を続ける方も増えていきます。
また、インターネットによって世界中がつながった今では、仕事をする時間も場所も以前よりずっと自由になりました。
会社、自宅、外出先。
朝でも夜でも、世界中の誰かと仕事ができる時代です。
だからこそ、住まいと仕事を無理に切り離して考える必要はないのかもしれません。
その人が人生の中で、どのような働き方を選び、どれくらい仕事に時間を使い、どのような暮らしを送りたいのか。
仕事と暮らしは対立するものではなく、お互いを支え合うものです。
その変化に合わせて、住まいも柔軟に応えていけることが大切だと考えています。
私たちは「書斎」を設計しているのではありません。
その人の人生に寄り添い、仕事と暮らしが心地よく調和する場所を設計しています。










この考え方を取り入れた住まい





【キッチンの近くに配置したワークコーナー】
キッチンの近くにあるワークスペースは、家事を兼ねやすく、合理的な配置と言えると思います。日常の中では書き物やPCで調べ物をしながら家事を行ったりする場所になったり、子供が勉強をする場所になったり、軽食をする場所になったり、多用途に便利に使用ができます。





●「Four Decks」の場合





キッチン天板と同じ高さのワークカウンターが連なる。




風景を見下ろせる窓から、緑や空が見える。夜景が見えるBarカウンターとしても。




●「宮の沢の家」の場合





キッチンから3段下りて下がった場所に、高さでエリアを分けたワークカンター。




●「六角形の家」の場合





キッチンの横に家族全員が同時に使えるほど大きなカウンターデスクを。









【リビングの一角に配置したワークコーナー】
リビングの一角にワークスペースがあると、家族が過ごす主要スペースでともに時間を過ごしながらデスクに付くことができます。(小さいお子さんがいたりするとなかなか仕事になるかどうかは難しい場合もありますが…)
カウンター周りは書類や配線で雑多になりがちですので、空間は共用しつつそのあたりをうまく隠せるかも大事ですね。





●「Unison」の場合





階段を半階上がった踊り場を拡張した二人分のワークスペース。




キッチン・リビングとの距離感。




●「中二階が繋ぐ家」の場合





テレビ上のリビングと対面する場所がスタディデスクになっている。




逆方向から見下ろし。









【階段ホールにあるワークコーナー】
少しLDKと離れたところとなると、一つには階段ホールエリアはワークスペース(スタディコーナー、パソコンコーナーなどにも)に対応しやすい場所の一つです。共用し易いのと、廊下なので人が滞留しないので集中しやすい環境が造れます。





●「集光の家」の場合





曲面吹き抜けを囲むようにワークデスクがある。手元は隠し、立ち上がるとリビングを吹き抜けから見下ろし家族とコミュニケーションが取れる高さを狙った。




●「段差を繋ぐ家」の場合





階段ホールを広くとり、布団を敷けば客間、普段は物干しなどのフリースペースとした一角にデスクコーナーとした。









【小さな個室になったワーク専用室】
書斎のような個室になっていると、音も閉じたミニオフィスのような環境が得られ、仕事に集中する環境としては理想的です。生活を旨とする住宅において広いワークスペースを取るのは難しい場合も多いですが、1畳の押し入れほどのスペースでもPC業務を中心とした仕事であれば十分事足りる場合も多いかと思います。





●「集光の家」の場合





(本来用途は家事・書き物等の室ですが)PCや電話・資料など並べやすいなどL型カウンターに書棚、窓もあり扉を閉じると理想的なミニオフィスに。




●「六角形の家」の場合





1畳強ほどの小さな書斎。籠って集中できるコンパクトな室。




●「中二階が繋ぐ家」の場合





スキップフロアの下を利用した、背の低いワークルーム。椅子に座ると頭がぶつからない高さ。









住まいを考える





「住まいを考える」は、住まいづくりにまつわる考え方や設計の工夫を、一つひとつテーマごとにまとめたシリーズです。
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English
A home for remote work is not simply a house with a study. We believe the most important thing is to design spaces that adapt to each person’s way of working and living throughout the different stages of life.
Last Updated:2026.07.21


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